ここからの時間は、ゆーき先生が欅坂46平手友梨奈ちゃんをイメージした架空のキャラクターてちこちゃんに相対性理論を教える教室。
なんですが!
今回も特別授業として、前回に引き続き、ひらがな、けやき坂46の井口眞緒ちゃんをイメージしたまおちゃんが登校してくれます! では早速ゆーき先生の相対LOCKS!
はじめまして、わたしは「トモリナ」です。4時間目から飛んできた方へ、前回まおちゃんが話した内容をざっとまとめました
- 幾何学は紀元前の測量術、航海術から始まったようです。このため、「座標」や「原点」という概念はありませんでした
- 紀元前300年ごろ、ユークリッドが著した幾何学の本では「点」「直線」「平面」というものの「定義」は示されず「わかっているもの」として書かれています
- 「点・直線・平面」の「定義」を考えたのは後のギリシャ人の功績です。そして、この定義は「公理」と言って、物事を考える出発点となる約束事です
- 「公理が正しいかどうか」という証明はできません(それが「公理」というものです)
- なんでいまこの「公理」の話をするかというと、ずーっと後にまた出てくるからなんですが、しばらくは忘れてても大丈夫です
- 2世紀に活躍した科学者プトレマイオスは太陽や月の動きを詳細にまとめていましたが、その理論は「地面は平面で、太陽や星はドーム状の天井に張り付いている」という世界観(天動説)の下に打ち立てられたものでした
- 天動説に対して、地球が太陽をまわっているという「地動説」を考える学者もいました。その中でもコペルニクスが打ち立てた理論は、現代の世界観に非常に似た理論体系になっています
結構なボリュームのある内容をまおちゃんは一気に話してしまったのですね……
では、本編へ参りましょう
生徒の皆さんこんばんは~、今回もお休みのてちこさんの代わりに、私、まおが担当します。よろしくお願いします
ガラガラ(扉の開く音)
まおちゃんこんばんは。前回はかなりエキセントリックな感じで授業を進めてくれて、ありがとう
えー、いやそれほどでも
ところでブログで新入社員の会話を盗み聞きしながら『オフィスラブとかしてるのかなー?』と想像を膨らませていたけど、全員が全員そんな素敵な出会いがあるとは限らないぞ
そうなんですか!?
まるで4月26日のセンテンス・スプリングの報道に反応した一部のオタみたいじゃないか
センテンス・スプリングって何ですか
では、今日の授業を始めていきたいと思う
センテンス・スプリング……
始めたいと思います!
はい、よろしくお願いします
前回の教室では、幾何学の公理というものと、プトレマイオスのころの宇宙観(天動説)、そしてコペルニクスが唱えた地動説について、まおちゃんから話してもらいました
そう……でした?
そうなんです。それで、今日はこのコペルニクスの地動説がどれだけ画期的だったのか、ということについて、話したいと思う
はい、ではまた私が読み……
いや、あの感じだともう生徒がついてこれないから、先生が話します
そのほうがイイですね
コペルニクスが唱えた地動説というのは、地球は絶対的な宇宙の中心ではなく、太陽の周りをまわっている、いわば太陽の衛星の一つに過ぎないということでした
はい、宇宙船地球号ですね
地動説はそれまでの人間の直感に反していたけど、一方で、世界の事物のすべてを一つにまとめられた全体として理解し、さらに後世に伝えていきたいという人間の願望から生まれたものもいえる
なんか、願望があったんですね。私はスナック眞緒を開くのが願望です
この科学的探究というものは、人間の直感を疑うことをためらわない。
科学は、いかに些細なことであっても、確立された一つの事実を対象から除外することなく、むしろ抽象化していく道を選んだんだ。
話がよくわかりません
例外を一杯作るんじゃなくて、直感に反したとしても、矛盾の無い理論を作ろうとしたのね
それでこの当時、支配的な地位にあった教会はこれを問題視した。
ええっ、何でですか?
人間の直感、あるいは魂の体験というものが自然の中では意味を持たないとなると、宗教的な体験や教義にも疑いの目を向けられるのではないか? と、当時の教会は危惧したんだ
イエスでいいのか、サイレントマジョリティー
うまいこと言ったっていうか、それはYesのことでしょ。教会のほうはJesusです。
てへっ (^o^)V
まあでも、ガリレオが異端審問所に呼び出され、有罪となったのはそういう理由だ
『僕は嫌だ』って言っちゃったんですね
この、コペルニクスによる相対化の業績というのは、アインシュタインが登場するまでの間になされたすべての科学的成長の中で行われた、相対化の根源と言えるものだ
なんか、コペルニクスってすごい人なんですね
orz コペルニクスが唱えた宇宙観を簡単にまとめると、まず宇宙の中心は太陽
はい
太陽の周りに惑星というのが周っていて、地球もその一つである。
地球は太陽の周りをまわりながら、自転というのもおこなっている。月は地球の周りをまわる衛星だ。そして、これらのはるか遠方には、恒星というのが太陽のように静止している
はい、そうですね
この地動説にしたがうと、それまでとても複雑で人為的な操作によってやっと説明できていた天体の現象が、簡単に説明できる。
昼と夜、月の満ち欠け、四季の移り変わり、そして曲がりくねっていた惑星の軌道も、簡単に計算できるようになりました
めでたしめでたし
ただ、コペルニクスは地球や惑星の運動は円軌道を描くと考えていた
なんかまずいんですか?
実際の軌道はもっと複雑だ。17世紀にケプラーが楕円軌道を発見した
また新しい人が出てくるんですね
この楕円軌道というのは、中心の代わりに焦点という点を二つ持つんだけど、そのうちの一つが太陽なんだ
あ、あの落語家さんがいっぱい出てきてお題を出して……
それは笑点。土生瑞穂ちゃんが大喜利をわからなかったのには見てて焦ったけど、まおちゃんは大丈夫でよかったよ
えっへん
ケプラーは楕円についての法則を使うことで、惑星の軌道の大きさと運行速度を決定することができた
凄いですね
また、先ほど出てきたガリレオは、天体望遠鏡で木星の衛星を発見して、コペルニクスの唱えた地動説の小さなモデルをこの木星の衛星観測で光学的に確認したんだ。これも17世紀の話
凄いですね
ガリレオの功績は、これとは別に動力学と呼ばれる力と運動の関係の基礎を作ったことなんだ
へ? どういうことですか?
これはこれから先の授業で話していくけど、ガリレオが作った動力学を惑星の運動に応用して、コペルニクスの体系を完成させたのはニュートンだ
また新しい人が出てきた
ニュートンは天文学に力という概念を導入したことで、ケプラーの理論だけでは説明しきれなかった、いわゆる軌道の摂動(せつどう)というものを説明しきったんだ
摂動ってなんですか?
簡単に言うと、ぶれるってことだね
ぶるぶるするんですか
ちょっと違うけど、まあとりあえずはそれでいいよ。ニュートンにより確立した宇宙空間における運動の動力学的見方は、空間と時間に対する仮定をより精密に数式化することを必要としたんだ
数式ですか
空間と時間についての公理は、ニュートンが初めて明白な定義づけをした。これは後々アインシュタインの理論を説明するときにも重要になってくるから、これからの授業で一つ一つ説明していく
は~あ、先生。私もう疲れました
うん、ちょうどキリも良いので、今日の授業は以上
生徒の皆さんとはまた次回お会いしましょう
その前に、まおちゃんからお知らせをどうぞ!
では、2時間にわたりピンチヒッターありがとうございました!
ありがとうございました